症状・病名別【専門】とそれを選ぶ危険性

近頃、腰痛専門、不妊症専門、アトピー専門などなど
症状別・病名別の専門院さんが増えています。

もちろん、商売として症状別・病名別の専門性を打ち出すのは間違いではありません。
症状別・病名別の専門性を謳った方がネット検索上有利ですし、
治療院を探している一般の方から見れば良さげに映るでしょうから。
集客対策の一手としては正解と言えます。
中には同じ治療院でありながらいくつもの専門を謳っているホームページさえ見かけます。
治療家としてよりも商売人、経営者としての立場を大切にしておられるのでしょう。

しかし、私の知っている限り、
良心的な治療家で症状別・病名別の専門性を謳っている人はいません。

症状や病名はあくまで結果であり、結果を相手にしても根本的に良くなる筈がないことを
知っているからです。
症状別のテクニック、痛み取り(感覚を鈍らせて)の方法は巷に溢れていて、
それらを利用すれば表面上良くなったように見えても、
結果的には患者のためにならないことを知っているからです。

症状別・病名別の治療とはつまりは対症療法ということ。
身体を興奮状態にもっていくか鈍らせることによって
症状や痛みを抑える、感じなくさせるということです。
あなたはそんな治療を本当に望んでいますか?
病気の枝葉末節と根本について

治療と養生

心身は一つ。
機能的にも構造的にもすべてが有機的につながって働いています。
何か症状がある場合、症状のある部位だけが悪いのではありません。
寧ろ臨床的には他の部位に問題が見つかることが多いものです。
単独ではなくいくつもの問題が。

そしてそれぞれの問題のさらに原因を遡ってゆけば、
多くの場合、患者ご本人の日常習慣に行き当たります。
よって、患者さん自身もその原因と向き合ってゆく必要があります。

治療家ができることは、今現在の御身体全体の状態を鑑み、
心身のエネルギー循環や機能性を最も制限している問題を捉えつつ、
その時点時点で最も良い状態へと
心身全体の機能的・構造的バランスを整うよう働きかけてゆくことです。

治療というその働きかけに対し、
その時点での治癒力のレベルに応じて心身は反応・変化し、
それによって高まった治癒力が様々な症状・病を治めてゆくのです。
そして治癒力を制限する生活習慣上の問題を改善できるのはご本人以外にいません。

もう一度申し上げます。
治療に対する心身の反応力は、
それぞれの治癒力のレベルに応じて変わります。
よって健康を取り戻し、維持し、また高めてゆくにおいて
自身の治癒力を阻害している日常習慣上の問題点と向き合い、
養生(生活習慣の改善)に励み、
治療で整えた治癒力のレベルをできるだけ維持して次の治療に臨むことが
患者さんご自身の仕事と言えます。
その責任、或いは権利を放棄すると医療への依存が始まり、
治癒への道のりはその分、遠くなるでしょう。

どうぞ、ご自身とその治癒力を信頼してください。
その上で、自分で出来ない部分は治療家に任せ、
自分で出来ることは積極的に取り組んで
養生(生活習慣の改善)に励みましょう。

【治療と養生は健康への両輪】


症状の意味と治癒力を左右するもの

鎮痛剤やブロック注射が治癒には結び付かないことは一般の方でも良くご存じで、
そういう対処を厭い、より良い治療院を探しているとおっしゃいながら、
何故か治療を受ける際には対症療法的効果ばかりを求める方、
症状ばかりに執着してしまう方が少なくありません。

症状とは心身の機能的・構造的不調和により、その時点で
必要があって生じるものです。
心身の異常事態を知らせる警報として、或いはその時点での治癒力の発現として。
その必要性が無くならない限り、症状が生じるのは当然なのです。

そして症状や痛みの強さ、つまり【感じ方】は
症状への囚われの強さによって変化します。
特に慢性的な痛みの強さを決めるのは脳なのです。

【痛み】【症状】に意識を集中し、クローズアップすればするほど、
精神的視野は狭くなり、対象物はより大きく強く映り、
心身全体の変化には気づきにくくなります。
実際には変化していても心身の全体の変化を捉えられず、
いつまでも「何も変わらない」と認識することになります。
ある種の「どこに行っても治らない状態」の完成です。

症状に囚われる人ほど治りが悪くなる、ということですね。

症状から速く開放されたいのなら、症状への執着を離れ、
心身全体を俯瞰で観る、「引き」で観てゆくことが大切です。



症状別の専門性に惹かれるのは、症状への囚われが強いから、かもしれません。
しかし、
症状への囚われは治癒力の働きを貶め、治療効果を落とすことにつながります。
症状への囚われから離れ、心身全体との対話、心身への理解を深めてゆくほど
治療に対する反応力は上がります。

症状と言う身体からの声、あるいは症状以前の身体からのサインに耳を傾け、
お身体との対話を大切にしましょう。



さて、適切な治療に対して心身は多かれ少なかれ必ず反応します。
ただし、慢性症状をお持ちの方は特に自分の身体の変化を捉える感度が
落ちていることが少なくないので治療当初は心身の変化、
その差異を感じ取ることができないこともあります。
付き添いの方などが傍から見て、治療前後の明らかな変化に気づいても
ご本人は気づけない、ということもあるのです。

そういう場合も、積極的に差異を見つける、変化に気づこうと感性を磨いてゆけば
次第に気づけるようになってきます。
そして、小さな差異、変化を認め、喜べる精神性があるほど、
治療効果には拍車がかかってきます。
同じ治療を受けても受け手次第で治療効果は制限されたり、高まったりする、ということですね。

治療による心身の変化に対する感度や思考の傾向は日常の延長上にあります。
日常の中の些細な恵、変化に気づける方、喜べる方の方が予後は良く、
それらに気づけず、自分にとって嫌なことばかり目につき囚われる方ほど、
予後は良くないのです。
肯定的・楽観的思考は治癒力を高め、否定的・悲観的思考は治癒力を貶めるのですから。
あなたは今日、日常のどんな変化に気づき、どんな恵みに感謝しましたか?



健康は本来自分で守るもの、その責任は自分にあります。
(遺伝性疾患、先天性疾患、感染症など一部の例外を除きます)
主体的にその責任を担える人ほど潜在的な可能性は高まります。
医療に依存的で自分への信頼度が低いほど可能性も低くなります。

一病息災。
症状や病は身体から自分へのメッセージ。
厭わず受け止め、応えてみませんか?

根本治療専門
鍼灸治療院きさらぎ
加古川市野口町野口431-3
TEL 079-421-9353

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