「食欲の秋」それってホント?

食欲の秋,さんまと栗ご飯

食欲の秋。
食べ物が美味しい季節になってきましたね。
ついつい食べすぎてしまう、
という方も多いのではないでしょうか。

けれど、この食欲の秋。
食べ物が美味しくなったせいでだけ食欲が増している、
とは一概に言えないのです。

「五臓六腑(本当は六蔵六腑)に染みわたる」
なんて言葉をどこかで聞かれたこともあるかと思いますが、
東洋医学における内臓は陰の臓器(六蔵)と
陽の臓器(六腑)に分かれています。

陽の腑の臓器は主に現代解剖学でいう管腔臓器、
中が空洞になっている胃腸などの臓器に当たります。
陰の蔵の臓器は肝臓・腎臓など実質臓器に対応します。

心臓・腎臓・肝臓など各内臓の名称は
本来東洋医学の名前ですが、
それを転用した西洋医学の内臓とは
必ずしも一致しません。

さて、活動的な陽の腑の臓器は
陰の腑の力によって制御されます。
陽は陰にコントロールされる立場にあるわけです。

消化器系を司るのは脾臓と呼ばれる臓器。
制御されるのは胃です。
陰の臓器である脾臓が弱っていたら
胃はどうなるでしょうか。
そう、制御が効かず過剰に働きすぎ、
食欲が増したり、止まらなくなるのです。

本質的に身体は欲しがっていないのに
(栄養は充分足りているのに)
食べてしまうのです。

食べたものは消化・分解・吸収・排泄をしなければなりません。
肝臓も腎臓も小腸・大腸もフル活動。
それだけのエネルギーを使わなくてはなりません。

身体の修復に当てるエネルギーの量は当然制限されます。
食べすぎていると治癒がそれだけ遅れるということです。


例えば、風邪で熱がある時、食欲が落ちますよね?
あれは消化に割くエネルギーを制限して
ウィルスと戦い治癒させることに
集中するためです。
無理に食べていたらそれだ治癒は遅れます。


さて、現代は昔と違って栄養不足が原因の病、不調は少なくなっています。
食べすぎや食べ物の偏りによる栄養失調が原因の病の方が断然多いでしょう。
特に生活習慣病と言われる病気には必ず食べすぎの問題が絡んできます。

脾が虚し(弱り)、相対的に胃が働き過ぎる状態を脾虚胃虚熱症、
食べても食べても食欲が治まらない状態を脾虚胃実症などと呼びます。
そのような状態が慢性化して愈々胃そのものも弱ってくると食欲不振となり、
陰虚から陽虚へと状況は悪化していくことになります。

食べすぎは万病の元。
そして治癒を妨げる要因となり、
病を慢性化させたり、深刻化させることに繋がってゆきます。


さて、あなたのその食欲、ほんものですか?



根本治療専門 鍼灸治療院きさらぎ
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