伝統の技と脱衣籠

当院は基本的に患者着(受診着)に着替えていただきますが
その時に使う脱衣籠を新調致しました。
開業以来使用していたホームセンターで購入した脱衣籠がボロボロになったためです。
院が狭いため、脱衣籠は治療ベットの枕部・肘置きの下に置いています。
スペースが限られているため、ちょうど良い大きさのものを見つけるのがなかなか難しいのです。
且つ院の雰囲気を壊さない収まりの良いものが欲しい。
いくつもホームセンターを巡り、ネット上でも随分探しましたが見つかりません。
良さげなものがあっても帯に短し襷に流し。
致し方なく受注生産してくれるところはないかいなといくつかの工房を見つけましたが
高いのなんの。手が出ません。
が、ついに見つけました。
【たくみ工芸】さん。
柳行李などを主に籠やカバンなどを手作りで作っておられる工房です。
なんと豊岡市。同じ兵庫県でちょっと嬉しい。
従来のものがやや小ぶりだったので、幅・長さ・高さを少しづつ大きくしたい。
希望の大きさを伝えて早速注文しました。
治療ベッド2台なので脱衣籠も2つです。
WEB上では受注生産ではひとつひと月ほどかかると記載されていたので二つで約二ヶ月。
気長に待とうと思っていたら10日ほどで商品が到着。
工房に尋ねてみると仕事にかかれればひとつ1日半で作れるとのこと。
なんとこれを1日半で。
注文通りの大きさ。頑丈。何より美しい。すばらしい。
経年変化で色も美しく変わってゆきそう。
これを1日半で編み上げるのか。
そうできるようになるまでにどれだけの修練を重ねられたのだろう。
より良いものを思い通りのデザインに、
きっと同じ材でもそれぞれに違う個性を手に感じ取りながら、拵えてゆくのでしょう。
日々の鍛錬の賜物。
そしてきっと、さらに良いものをと、満足されることもないのでしょう。
治療も同じ。
同じ方でも日々にお身体の状態も反応に仕方も変わる。
そのそれぞれを感じ取り、それに応じて
必要最小限の働きかけで適切な心身の反応を引き出せるように。
日々に鍛錬あるのみ。
がんばろ。
加古川市 根本治療専門
鍼灸治療院きさらぎ
院長 吉良 淳
TEL 079-421-9353
兵庫県加古川市野口町野口431-3
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